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フィールドワークで顧客起点のツール開発~インタラクティブ ホワイトボード(電子黒板)

リコーの電子黒板が生み出す”新しいコラボレーションのカタチ” Vol.1

近年ビジネスにおけるコラボレーションの重要性が高まってきています。
一歩進んだコラボレーションのスタイルを実現するために、リコーはフィールドワークを通じて新しいコラボレーションツールを開発してきました。

テレビ会議システムとプロジェクター、複写機をつなげる新しいコラボレーションのカタチを求めて

テレビ会議システムは顔と音声を伝え、プロジェクターは資料を投影します。複写機はドキュメントを複製したり、伝送したりするツールです。リコーで過去に 実施した研究では、紙ドキュメントがコラボレーションに大きな役割を果たしていることがわかっていました。ドキュメントを離れたところにもデジタルで伝送し、それをリアルタイムに共有、コラボレーションが可能なツールが存在すれば、テレビ会議システム、プロジェクター、複写機をつなげた新しいコラボレーションのカタチを実現できるのではないか。リコー「インタラクティブ ホワイトボード」はこのような問題意識から誕生しました。

画像:D5500
写真は2013年1月発売当初のインタラクティブ ホワイトボード「D5500」

リコー社内でのプロトタイプ実践を通じた開発スタイル

ワークスタイルを変える新しいコラボレーションのカタチを実現するために、「インタラクティブ ホワイトボード」はわずか4か月程度でプロトタイプを作り上げ、社内での7か月にわたるフィールドワークと改良開発を通じて開発されました。
北米、アジア、日本の会議室に現物を持ち込み、会議に立ち会ってお客様が実際にプロトタイプをどのように使うのかの詳細な観察記録をつけました。使用中や使用後にお客様から得られる要望やクレームだけでなく、会議中の操作に関する戸惑いやミス、機能の使い方などインタビューでは得られない使い勝手の情報を観察記録として残しました。後にこの観察記録が商品化の段階で生かされることになります。
現地からフィードバックを得るというお客様起点の発想で、開発チームも一丸になって調査と改良を同時に行うという、まさに新しいコラボレーションのカタチを実践しながら開発されているのです。

日本と海外のワークスタイルの違いを取り入れたコラボレーションツールへ

アメリカで観察した会議は、テンポが速く、時間もワンテーマに絞って次々に決定が下され20~30分ほどで終わらせることが多いのが特徴で、日本のように会議で数時間費やすことはほとんどありません。また、全員が顔を合わせる会議は全体の20%程度で、残りの80%はテレビ会議システムを使って様々なエリアから遠隔で参加するという会議スタイルが中心です。
日本だけでなく、このようにテレワーク、ホームオフィスの普及によりワークスタイル、会議スタイルの違う海外のコラボレーション現場でのフィールドワークを通じて、インタラクティブ ホワイトボードは現場の情報のフィードバックを受けて改良されていきました。
たとえばホームページのデザイン会議では、各ページをプリントアウトした束を持参して各自で修正点を書き込んでいましたが、メンバー間の修正箇所の行き違いが発生したり、確認作業に時間がかかったりという課題を抱えていました。インタラクティブ ホワイトボードを使うことで参加者が同じ画面を見て、同じ修正箇所をリアルタイムに確認しながら会議を進行し、議事録もその場で作成できるようになり、生産性が目に見えて向上しました。

インタラクティブ ホワイトボードの開発スタイルこそ、リコーが提案する新しいコラボレーションのカタチ

グローバルでのフィールドワークを終えて、ターゲットを「写真や設計図、ウェブデザイン、印刷、アパレルなどにビジュアルを仕事で使う人」と「遠隔地とのコラボレーションが必要な企業」の2つに明確に設定し、開発チームは更なる調査の後に、製品化のプロジェクトチームが発足しました。このチームには開発チームと製品化の経験を持つメンバー、各種関連部署を交えて、更にスピードアップしてわずか1年という短期間で製品化を実現しています。
多数の現場フィールドワーク、遠隔地コラボレーションを通した検証、改良を行うと共に、多数の部署を巻き込んだチームでさらに生産性を高めて設計、開発をスピーディに実現するという、インタラクティブ ホワイトボード自体の開発スタイルこそが、リコーの提案する「新しいコラボレーションのカタチ」の結晶と言えます。

インタラクティブ ホワイトボードの開発スタイルこそ、リコーが提案する新しいコラボレーションのカタチ