株式会社 博報堂アイ・スタジオ様は、クライアント企業と消費者をつなぐデジタル領域全般の戦略立案からコンテンツの企画・制作をはじめ、体験型イベントの企画運営まで幅広く行うクリエイティブソリューションカンパニーです。社内会議のための膨大な印刷にかかるコストと時間を削減し、さらにはペーパーレス化を通して社員のより良い働き方を実現するために、リコーインタラクティブホワイトボードを30台導入されました。
【導入前の課題】
【導入後の効果】
クライアント企業の意向を汲み、消費者を動かすインタラクティブコミュニケーションを展開する株式会社 博報堂アイ・スタジオ様。スマートなオフィスの随所に置かれたIWBの導入に至った目的と経緯を、経営企画部の粕谷様にお話いただきました。
「当社が制作するウェブサイトなどがカタチになるまでには、得意先様との打ち合わせや社内会議のために大量の企画書や提案書を印刷します。デジタルコンテンツを制作する上でどういうものをつくるかを資料にまとめる作業が、毎回相当量あります。印刷された内容は価値あるものですが、紙は最終的には廃棄されるものであり、印刷し、クリップで留めるといった作業自体は無駄だと感じていました。そこで専門家を招いて社内調査を実施したところ、社員一人平均17分/日を印刷に関わる作業にかけていることが明らかになりました。1日17分という時間は300人超の人件費に置き換えると膨大なものになりますし、何より、社員一人ひとりの負担を軽減して、本来の仕事に集中できる環境を整えてあげたいという気持ちがありました。皆、必要にかられて大量の資料を印刷しているわけですから、トップダウンの指示では上手くいかないこともわかっていました。何らかの仕組みによって改善できないかと模索していた時に出会ったのが、IWBだったのです」
リコーのイベントでIWBに触れ、ご自身も以前は営業マンだった経験から、これらの課題をIWBで改善できることを実感されたという粕谷様。導入当初の状況について、さらにお話いただきます。
最初の2台を共有スペースに置いたところ、皆がすぐに使い始めた。
「これはいい!」、直感的に使える簡便性が心を掴んだのです。
「最初に2台のIWBを導入するにあたり、皆に良さを知ってもらうためには設置する場所が重要だと考えました。そこで、会議室に閉じ込めてしまうのではなく、多くの人が触れられるオープンな会議スペースに置いてみたところ、5、6人が集まり、IWBを使いながら即座に打ち合わせが始まったのです。マニュアルや使い方の説明をする必要もなく、『従来のホワイトボードのように書ける!』、『このままPDFにして送信もできるんだ!』という驚きの声が上がり、続々と皆が集まってきました。その様子を見ていた経営陣も自ら操作して気に入って、異例の速さで本格導入が決定。それまであった通常のホワイトボードをIWBに置き換え、すべての会議室、会議スペースに30台一斉に導入しました。こうした新しい仕組みを入れる時は、総務の担当者が一人で力説しても駄目で、先頭に立って上手に使っている人を見て、皆が次々と輪に入ってくるのです。働き方を変えたいなら、働く人の意見や反応をしっかりと見て、上手に提示してあげることが大事です。当社にとってはそれがオープンスペースに置いたIWBで、皆の気持ちを掴んだのは『簡単に使える』ことに尽きると思います」
IWBという仕組みによって効果を狙った、印刷にかかる時間とコストの削減。実際にもたらされた成果について、説明していただきます。
「紙という資源、時間という資源、ふたつの資源の無駄をなくす点で、経営企画部としての予想をはるかに超えた結果を得ることができました。コストの面では、印刷に関わる費用を40%削減できました。校正などの特殊な作業のための印刷を除き、社内会議のための印刷はほぼ皆無になり、ペーパーレス化を実現しました。
しかも、導入後1ヵ月半での達成ですから、過去に経験したことがないほどの劇的な削減です。着目すべき点は、総務から『印刷はしないでください』とは一言もお願いしていないこと。IWBを使った会議を行う過程で、印刷する必要性がなくなったということです。
一例を挙げますと、ウェブサイトやアプリケーションのレビューもIWBで行ないます。以前は、アニメーションや動画など、動きのある全画面をスクリーンショットしてPDFに落とし込んで、紙で数百枚から数千ページ印刷して、スタッフ間や得意先様と確認作業していました。現在では、IWBに映し出しながら、修正が必要な画面だけ修正指示を専用のペンで書き込んで、そのままキャプチャーできますから、作業量が圧倒的に減りました。印刷の作業軽減は、ダイレクトに労働時間の削減につながり、会議の準備時間が短くなりますから、働き方改革にもつながっています」
ペーパーレス化がもたらす働き方改革とはどのようなものなのか、IWBを使った会議の進め方をご紹介いただきます。
会議資料をIWBに映し出しながら、画面に直接情報を書き込みます。
書き込んだ画面はそのままキャプチャーし共有できるので、作業量が圧倒的に減りました。
「各会議のリーダーが最初に、得意先様のご要望や課題をIWBに書き出して、では何をやるべきかというアイデアフラッシュを皆で行います。可能性のあるものをどんどん書き加えていき、ある程度出尽くしたところでアイデアの取捨選択とグルーピング、方向性出しまでを一気に行います。このプロセスを口頭だけでなく、IWBで視覚的に整理することで、相互理解できるメリットはとても大きいです。次のフェーズとしては、このアイデア出しを元にまとめた資料を検討する会議へと進み、さらには制作中のコンテンツを映し出しながらの会議でもIWBを活用しています。このように、その時々で会議の内容をIWBに集約することで、皆が同じ方向を向くことが当たり前になり、会議室が集中できる環境になりました。
また、IWBを使って資料を説明する場合も、IWBに映し出す直前までパソコンで吟味して手を加えることができます。紙からの脱却によって、思考の締め切りがなくなったという感覚です。昨日書いて一晩寝かせた紙の資料ではなく、直前の発表者のコメントを盛り込んだつくりたての資料を元に発表することも可能になりました。共同で即時編集できる当社のシステムと相まって、IWBによる即時性は、私たちの仕事のスピードにも合っています。会議内容はPDFにしてメール配信し、全員で共有して次のステップへ。IWBは、働き方への意識変革も確実にもたらしてくれています」
アイデアフラッシュを口頭だけでなく、IWBで視覚的に整理することで、集中しながら相互理解が可能です。
IWBを活用して、時間とコストの削減、自発的な働き方改革を実現された博報堂アイ・スタジオ様。短期間で積極的な活用に至ったポイントを、粕谷様に挙げていただきました。
デジタルコンテンツ制作業務における効率化とより良いワークフローの実現をサポートするIWB。さらに今後を見すえた展望について粕谷様にお話いただき、総括していただきました。
「当社でもデジタルクリエイティブ制作会社と一言でいい切れないほど、さまざまな業務を行う時代になってきています。得意先様の課題を解決するために、グループパワーを総動員して、より効果のあるものを、より早く、より多くご提案するというミッションが浮き彫りになっています。このニーズに応えるために、以前にはなかったような新しい職種のスタッフも次々とスタッフに加わり、力を発揮しています。私たち経営企画としては、素晴らしいアイデアをすばやくカタチにできるような、スタッフ全員が最大のパフォーマンスを発揮できるような環境を用意しておくことが使命だと考えています。IWBに関しては、一度もスタッフから『使い方がわからない』といわれたことがなく、『誰でも簡単に使える』ということは、スピードとクオリティとバリエーションを求められる当社の業務においては非常に重要なことだと認識しています。
また、新しいことに臆することなく挑戦できる風土が当社にはあります。IWB導入によって得られた時間とコストの削減、より良く働ける環境の実現といった知見を、グループ内でも広く共有して、組織貢献していきたいと思います。そのために、経営企画は常に現場感覚を持って、効率よく、楽しく働くために必要な変化を生み出すためのICT化にいっそう取り組んでいきたいと考えています」
博報堂アイ・スタジオ様は、多角的な視点からビジュアルコミュニケーションツールを最大限活用しながら、クライアント企業と消費者をつなぐ魅力ある広告コミュニケーションを発信し続けます。
株式会社 博報堂アイ・スタジオ 様
■業種:広告制作業(従業員:315人/2016年4月現在)
■主な事業内容:デジタル領域全般の戦略立案、企画、制作、開発、運営、コンサルティング
■URL:i-studio.co.jp
この事例を印刷用にダウンロードしてご利用いただけます。PDF版 (1.5MB)
※本ページに掲載されている情報は、2017年5月現在のものです。
「インタラクティブ ホワイトボードとは」から、特長、各機能の紹介、課題別ソリューション、
実際に導入されたお客様の声まで、インタラクティブ ホワイトボード(電子黒板)に関する情報を
全てまとめた資料を無料でダウンロードいただけます。
是非、ご覧ください。
以下のような内容を掲載しています。