3Dスキャナーとは？ 基礎知識や選び方を徹底解説

形状を忠実に取り込むことはリバースエンジニアリングにおいて重要です。しかし、それは容易ではなく、欠落なく鮮明にスキャニングするための機能を実装する工夫が、ハードとソフトに施されています。精度は実物に忠実に再現するために重要です。例えば、職人が手加工した部品など図面通りにならないものがこれにあたります。しかし、正しい寸法を推測できるのであれば、リバースソフトで寸法を調整できるので、それなりの精度があれば問題ないかもしれません。要求する内容に適した3Dスキャナーをお選びください。

精度は公差の基準が厳しくなればなるほど重要です。ちなみにハンデイタイプの中では0.02㎜が最高レベルです。公差が厳しい検査をスキャナーで対応することは難しいですが、接触式3次元測定機では困難な、広範囲で複雑な形状の対象物をスピーディーにスキャンできるのはスキャナーの魅力です。データに欠落がないことも重要です。ソフトで補正は可能ですが、実物と全く同じにはなりません。きわめて欠落の少ないスキャンができる性能があるかも、検査において重要なポイントです。

材料の質感とともに細かい形状を忠実に再現することはデジタルアーカイブに重要なポイントです。高解像度でカラーに対応した機種が望ましいでしょう。

3Dプリンターのようにはっきりとスキャンできる最大、最小サイズが決まっているわけではありませんが、大きな対象物に向いている機種、逆に小さな対象物に向いている機種があります。例えば、マーカーレスの機種は、マーカーを貼る手間がかからず、大きな対象物にはメリットがあり、小さな対象物は、焦点距離が短い機種であれば、近づいてスキャンできるので、取りこぼしを少なくできます。

形状が複雑になればなるほど、スキャンすることが困難になり、データの欠落が生じやすくなります。ハード、ソフトの性能で、欠落がでないよう工夫しています。ハード的には、マルチレーザーを搭載した機種がお勧めです。ソフト的には、欠落がした箇所にあるべき点を計算して作成する補正機能を持つ機種があります。

スキャンの原理は、基本的には光を対象物に照射し、カメラが反射光をとらえて、形状を三次元の座標を持った点群として取得します。鏡のように光沢が強いと乱反射して、うまく光を捉えることができませんまた黒いものは光を吸収し、反射光を取らえることができません。これに対応できる機種を選択するか、3Dスキャナー用スプレーの使用をお勧めします。

ザラザラした質感や細かい模様を鮮明にスキャンするには、高い解像度と3Dスキャナーのカメラ性能が必要です。安価な製品は、判別できないくらい潰れていまいます。満足できる製品ほど高額ですが、近年、手頃な価格の製品でも質感を鮮明に表現できる製品ができてきました。

デジタルアーカイブ、CGの元データに色、テクスチャーのスキャンが求められます。カラー対応した機種で、これらの要望に対応できます。