補助金活用による金属3Dプリンター「Metal X™ System」導入事例
-最適な設備投資による事業開拓への挑戦-

株式会社S.I コントロールズ様は愛知県尾張旭市に所在し、ソフトウェア設計やロボットプログラミング、自動車部品関連の製造装置の設計製作、制御盤の設計製作をおこなっています。具体的には PLC およびロボット(産業用機械)のプログラミングで、会社で製作する専用機の機械設計と、電気回路の設計・製作、ソフト設計をしており、社内とお客様先にて装置の立上げおよび産業用ロボットのプログラミング・ティーチングを行っています。また、自動車部品関連会社など客先にて納品した装置の立上げおよび生産トライなどを行っています。

株式会社S.I コントロールズ 様
所在地:
愛知県尾張旭市
従業員数:
9 名
主な業務:
◎電気制御設計、ロボット制御、制御盤製作・電気工事
◎機械設備の開発・製作、治具備品の設計
URL:
https://www.si-controls.co.jp/

課題解決に向け事業再構築補助金を活用し Metal X™ System を導入

今まで課題とされてきた軽量化やフレキシブルな形状での製作を実現するため、また、ある程度の強度を持った治具等を製作するために、複数の材料が使用でき手軽に短時間で造形することが可能な Metal X™ System を導入することに決めました。
高額ではありましたがメリットの方が大きく、事業再構築補助金を活用することができたことも、導入に踏み切った大きな要因の一つになってい ます。

これまでの課題
材質や強度など、様々な制約があり簡単には軽量化に対応することができなかった。
設計上、加工においても制約があり複雑な形状や構造のものを簡単に製作することができない。
金型から製作する必要がある部品などもあり、品種を増やすことや小ロットでの対応が難しい。
Metal X™ System 導入の効果
軽量化が可能になり、重量制限があったとしても中を空洞にすることにより対応が可能になった。
従来の工法では不可能だった複雑形状の造形が可能となり、設計上の加工の制約から解放された。
従来ならば金型を製作しなければならなかったものも、多品種小ロットの製造が可能になった。

導入した機器/サービス

お客様インタビューCustomer Interview

株式会社 金星 代表取締役 石井一史様
株式会社 S.I コントロールズ
代表取締役
伊藤 臣樹
株式会社 金星 前橋事業所 / 所長代理 飯田浩様
株式会社 S.I コントロールズ
設計部
伊藤 大輔

背景・課題

Metal X™ System (金属3Dプリンター) 導入の目的

弊社では、自動車部品メーカー様向けに検査機や組み付け装置を製作しております。その中で金属の部品に代わるものとして、樹脂製の3Dプリンターにて治具を製作させていただいておりました。部品の一部と多品種の治具を造形しており、元々は金属の上に樹脂のプレートを付けたものを使用していましたが、重量や耐熱性に課題がありました。その解決策として、金属3Dプリンターを導入しました。

新製品を開発する際のプロトタイプ製作をこれまでは外注していたのですが、納品物の出来栄えが発注時の想定イメージと異なる場合が多く、その都度手戻りが発生していました。

Metal X™ System (金属3Dプリンター) の活用について

フレキシブルで小ロットの製造を可能にし、お客様の満足度向上を実現

Metal X™ System (金属3Dプリンター)導入により、複雑な加工が可能となったことで設計上の制約がなくなり、フレキシブルな形状の造形が小ロットでも可能になりました。また、様々な材料での製作が可能になり、樹脂の造形物では強度が足りない場合などに、金属で製作したもののご提案が可能になりました。そうした試作品を持参してお客様から様々なご要望をいただいた際に、短納期で修正して再度精度の高い試作品を持っていくことで、お客様の満足度向上にも繋がっています。よく見れば粗さは分かりますが、「ぱっと見では金属3Dプリンターで造形したとは言われなければ分からない」、「強度に問題はなく、用途に応じた材料で造形できる」、などの評価をいただいております。

HP Jet Fusion 3D 4200

Metal X™ System

ファストクーリング プロセッシングステーション

Metal X™ System 試作部品

今後の展望

今までの想定に無いものを製作し、事業拡大へ

現在3Dプリンターで製作している部品を納めているのは、従来のお客様に限ります。今後はさらにお客様の幅を広げていき、その中で今まで想定していなかったものを、金属プリンターで製作して事業拡大につなげていきたいと考えております。また、図面のない造形物を作る ため、3Dスキャナーを活用したリバースエンジニアリングにも取り組んでいきたいと考えています。

  • 今まで作っている物を3Dプリンターで置き換えるというよりは、今までなかったものを3Dプリンターで創り出して行くという方向に重点をおいています。
  • 3Dプリンターを活用することで、時代のニーズに対応したスピーディーな製品開発ができると確信しています。